脱走兵

1942年フリードリヒの手紙

 

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おわり

 

このお話は、新年に読んだ

「Kriegsbriefe Gefallener Studenten 1939-1945」(戦没学生の手紙1939年-1945年)

という本に載っている

フリードリヒ・アンドレアス・フォン・コッホという青年が書いた手紙を絵にしたものです。

(彼の文を引用し、

書ききれなかった部分は一部要約しています)

 

 

フリードリヒはケーニヒスベルク1924年4月に生まれ、文科学生でしたが

第二次世界大戦中はドイツ軍に入隊しました。

この手紙は1942年10月3日に、オランダのある監獄で衛兵勤務中に書かれたものだそうです。

 

手紙には宛名がありませんでした。

文脈から、詩人宛であることを想像しましたが

それが誰なのかは分かりません。

詩を嗜んでいた身近な知人宛かもしれませんが

僕は勝手に、彼は文科学生だから

自分の心の支えになっていた

ゲーテやシラー…

届くはずのない大切な詩人へ思いを打ち明けたんじゃないかって想像してた。

 

囚人兵へ贈った言葉は

どんな詩だったのでしょうか。

 

 

フリードリヒはこの手紙を書いた一年後、

東部戦線にてソ連で死亡しています。

脱走兵の若くして処刑される運命に心を痛めて

せめてものはなむけをしたいと

一片の詩を贈った青年は、

自分自身もたったの19歳で亡くなりました。

 

 

 

この手紙には

戦争の薄暗い残酷さと矛盾に直面し

戸惑い、方向を見失なった

一人間の苦しい眼差しと

葛藤、疑問がありました。

そして 細やかな優しさと同情が。

 

それはあんまりにも鮮明でした。

 

脱走兵の処刑を目撃した後も

彼の軍生活は続き、

恐らくそれ以上の日々に直面し

死んでいったのだと思います。

 

 

なんでこれを描きたいと思ったのか

うまく言えないけど

宛名のない手紙に残った

ある人の心の沈痛さを

覚えておきたかった。