隠してるスケッチブック

一冊だけ隠してるスケッチブックがあって

一番好きな2人に

 

 

小さい時に彼女は

とても厳しく育てられたから

これまで

映画とかのラブシーンとか

街中の恋人とか

彼らを

嫌悪する言葉を彼女からときどき聞いた

 

それを長い間見てたから

そういう事は

後ろめたいものだと

たぶん僕もずっと思ってた

 

ましてや同性の恋愛については

すごく偏見を持っていた人だから

もっと違う考え方があるよって

一緒にいろんな映画をみて

話をした

 

前とは随分考えが変わったよ

そう言ってくれたりしたけど

 

でもふとした時に

気持ち悪い

って言います

 

多分ずっとそう教えられてきたからだろうし

向き合ったら

そんなふうには思わない人なのに

反射的になのかな

 

彼は

彼の信じている宗教が

それを認めてないらしいから

表立って否定はしないけど

自分も宗教に考えを等しくする

 

そう言ってた

 

今になって

世界でも

好きになる多様性の当たり前が

認知され始めたけど

それが完全な理解になるのは

もう少し先なんだろうか

 

好きになるものに

どんな境界線があるんだろう

僕が二人のことを好きなのと一緒なのに

 

気持ち悪いって一体何が?

愛という気持ちは

全部同じものからできてるのに

一体何が違うんだろう

 

僕の一冊のスケッチブックには

ある二人の、彼女たち、彼らたち、ふたつの

お互いの、あの空間には

きっと愛があるんだと思った

そういうものを記してあります

それは僕に考えることと、

力をくれるから

 

絶対に

何も後ろめたくなんかないのに

それを

誰かに否定されたり

冷やかされたり

なにか言われるのを

なんでか恐れてる

 

スケッチブックに描いた

この世界のどこかにいた人たちを

どうにかして守りたいけど

 

それが隠しておくことなのは

悲しいけど

 

でもどうすればいいかな

 

全部描いたら

2人に渡したい

 

伝わるでしょうか

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