「幸せになりたいだけの人もいるんだ」
ラッセルはそう言ったけど、
きっと誰もが求めてる事なんだと思った。
グレンも。
でも
理由づけをして、難しくして
回り道をしすぎて
結局道に迷ってしまってる。
迷わずに進める人は多分いない。
こんな世界だから。
2人に必要な言葉は
たった一言だけだったかもしれないけれど
迷路からお互いの姿を見出すために
あのたくさんの会話が必要で
それから近づくにつれて
話すべき事、
幸せのために本当にすべき事、
すべきだった事に気づいたのかな。
とても切ない。
もしかしたら
あの一瞬光ったように見えた静けさは
また週明けから始まる日々に
かき消されてしまうのかもしれない。
人は行きつ戻りつ
停滞と僅かな変化を繰り返してる
それらを繊細に描く
アンドリュー・ヘイ監督の作品たち。
「荒野へ」も含め、
人の存在を捉える鋭い感覚に
いつもはっとさせられます。
とても素敵な映画でした。