僕の妹で、お姉ちゃんで
お母さんで、おばあちゃんだった
家族がこの世界から去りました。
体の一部が引きちぎられた
こんな恐ろしい悲しみは
生まれて初めてで
喘ぐしかないみたいな
思わずのたうちまわって喚きたいような
衝動だった
じっとしてると
喪失感で死んでしまいたくなった
本当に心臓に穴が空いたんだと思うほど
痛くて息ができなくて
父と母に いい歳して
本当に苦しい 助けてほしいってパニックを起こした
2人だって
同じくらい辛いのに
一週間以上たって
今感じているのは
自分でも信じられないけど
少し別の感覚
底のない愛おしさと
静かな波のような寂しさ
いなくなって 穴だらけで歪になってしまった
自分の世界と時間をもう一度
つくりなおそうとしてる
すべては自分のエゴと
自己中心性だったとわかってる
それで
そこにあるのは
ただの事象だってことも
だけど
二つの間を行こうと思った
ももありがとうね
またすぐ会おう。
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17歳 人間だと94歳だそうです
老衰
だけど最後の最後に
多分
君がずっと隠してた病気が見つかったのも確か
近所の動物愛護センターに
迷い犬として保護されていたもも
成犬譲渡の審査後
センターに
父と君に会いに行った
自分は小学生だった
7月7日
夏の日差しでキラキラした道の突き当たり
こっちをじっと見つめる姿を思い出す
あれから14年
いまでも夢だったんじゃないか
あんな奇跡みたいにかけがえのない時間は、
君は本当に存在してたんだろうか
そんなことすら考える
もも
会いたいなあ
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