描きたいお話を描きはじめて早々に
デッサンと水彩が全く出来ないことに
気づいたから、
しばらくは練習することにした。
すごく焦るけど
でもゆっくり丁寧にやろうと思います…
練習してるスケッチは
モノクロのオリジナル写真に
後からカラリストと呼ばれる人たちが
デジタルで着色化したもの
それを見ながら描いているんだけど
着色する人たちは本当にすごいと思う。
当時の景色や
彼らの服装
装備や武器、兵器の色
空気やそれを取り巻く流れの色
それらを史実を遡って調べ上げて
なるべく忠実に
矛盾のないようにそっと色をのせる
イメージだけではないんだ
もちろん想像して汲み取るのは
大切な要素だけど
それはまるで
その瞬間を生きた人たちを蘇らせるみたいに。
ホロコーストの収容所で
少女が囚人として撮影された
有名なモノクロ写真がある。
それをあるデジタルアーティストが着彩して
カラーになったものを見た。
あ、って思ったんだ。
白黒の遠い昔の記憶のようだった女の子が
自分の麻痺した他人事の意識を突き破って
こちらに近づいてきたような衝撃。
当たり前のことで
おかしいけど
生きてるんだって鳥肌が立つほど感じて
思わず涙が出た
着色化はたぶん
そこにある古い歴史とみなされた写真たちが
現代の自分に会いに来るのではなくて
過去を追想して
自分が彼らに会いに行くようなものにも感じる
今見ている景色と
失われた景色を織り合わせて再構築するんだ
そのどこかにいる
探しに行く途中
きっと無数の瞬間を知る 会えなくても。
あれから、
モノクロ写真を見ていると
意識が勝手に写真に潜り込んで
当時の色を 鮮やかに見ようとしてる自分がいる
ただこれはまだ
今まで知ったほんの少しの知識と
イメージだけでつくられてるんだと思う。
でも
練習がひと段落ついたら
少しずつその瞬間の色を探しながら
僕もモノクロ写真へ色をのせてみたい
会いに行くみたいに
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(練習)
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Marina Amaral さんの着色化した写真
引用HP:http://www.marinamaral.com/
