夢日記35

昨日

僕の飛行機が不時着した。

 

二度寝した浅い眠りにみた夢

かなり単純にできてると思う

最近そのことばかり考えてたから。

 

着陸したのは

行ったことがない、

チリのアタカマ砂漠だった

 

映画で観た記憶が残ってたんだと思う。

アルマ望遠鏡が遠くにいくつも並んでたんだ

 

僕は良い夢を見てるとき、

だいたいそれが夢だって気づいてる。

絶版になった本を夢で見つけたときは、

目が覚めてもそこにあるように

服の中に隠したりした。

 

だから今回も

不時着して巻き上げた砂つぶと一緒に

地面に降りたときは

もうすでに

少しだけしらけてた

 

だって

完璧な夢を見るほど知識がないせいで

飛行機も

自分の格好も

アタカマ砂漠

全部中途半端なできばえだったから。

 

それでも

飛行機を乗り捨てて

暗闇の中、望遠鏡を目指した

なんでかは分からないけど

 

彼方に

いくつかの赤い灯火

インカ帝国時代のある一団が

オアシスを目指すのが見える

 

僕はびびって

見つからないように砂の上を這って進む

 

どれほど進んでも

天文台は遠くて

むしろどんどん離れてく

 

しばらく恐怖と砂埃と格闘して

最後は諦めた

 

冷えた砂に横たわったまま

目が覚めるのを待っている

 

ただ一瞬 

目が覚める直前に見上げた空は

圧倒的だった

星がひしめき合って

轟音が響いてた

 

なんで一度も

自分で見ようとしなかったんだ

望遠鏡が見つからない理由がわかったよ

だけどもう遅かった

 

目を開けて

何もない天井

心臓はどきどきして

思わず声が出そう

 

僕はあの星の中

どこから飛んで来たんだろう

誰かと?ひとりで?

 

少しも動けずに

夢の前後をとめどなく考える

 

何かもっと

あの中で知ることができたんじゃないか

もっとすごいことが起きてたんじゃないか

 

だけどどうしよう

なんてはがゆい気持ちだろう

 

三度寝する時間はない

 

きっと現実でも夢でもこんな幕切れ

諦めるのが得意なんだ

 

もう起きなくちゃ

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